「農事組合法⼈⽯城の⾥」(2011年設⽴)法⼈代表より、⼭⼝県の農業改良普及センターへ、組織の形態変更(株式会社化)の意向が⽰された。⼭⼝県農業経営⽀援センターが紹介され、構成員の⾼齢化等に伴う事業継承や新事業展開を図るため、株式会社への変更について相談がなされた。
法⼈構成員の⾼齢化等に伴い、常時雇⽤している若い⼈材を後継者として位置付け、新たな経営者が中⼼となって経営を担い、新事業展開を図る体制に変更したい。そのため、農事組合法⼈を株式会社形態に変更し、持続可能な営農を⽬指していきたい。
⼭⼝県農業経営⽀援センターでは株式会社化に向け、専⾨家による経営分析を⾏った。税務⾯の対応(現組合員の持ち分譲渡等)、定款変更や就業規則の整備等の分析結果を踏まえ、経営戦略会議において⽀援チームを編成、⽀援計画等が策定された。
普及指導員が中⼼になり、⽀援計画に基づいて専⾨家とともに調整を実施。相談者の株式会社化を図るため、税理⼠等の専⾨家派遣を通じて、組織形態変更に向けた⽀援を実施した。
株式会社化に伴う農事組合法⼈構成員の新会社への参加・脱退⼿続き、構成員の持ち分譲渡などの税務会計に関する助⾔を実施
法⼈形態変更に向けた定款や登記申請書の作成等に関する助⾔を実施
株式会社化に伴う新たな就業規則の整備について助⾔を実施
組織形態変更後の作業体制整備などに関する助⾔を実施
⽀援を受け、2023(令和5)年、「株式会社 ⽯城の⾥ファーム」として、以下の構成で組織変更を実施した。取締役4名:前組合⻑と雇⽤者3名(うち1名が代表取締役)、その他株主17名。 株式会社化により社会保険制度が充実し、従業員が安⼼して働ける環境が整備された。
組織変更に係る総会の様⼦
⽯城の⾥地域の農地の保全および、持続可能な農業の展開を⽬指した今回の⽀援活動により、若い⼈材が中⼼となった新体制への整備がスムーズに⾏われた。今後は前役員に、法⼈運営のサポート役を担ってもらうことで、地域との連携、所得拡⼤に向けた規模拡⼤、⽣産性・収益性の向上などを⾏い、さらなる経営の発展を⽬指す。